「扁平足だから、安定性の靴を選ばないといけないのか」
シューズ店で足を測ってもらい、両足とも扁平足(偏平足)だと言われた。足幅も広い。それ以来、靴を選ぶたびに同じところで迷うようになった。
この記事では、両足扁平足・幅広の40代市民ランナーの私が、レース用からベアフットまで7足を練習ごとに履き分けてきた結果をまとめる。扁平足ならどこを見て靴を選べばいいか、安定性モデルはどの練習に要るのかがわかる。
※この記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。
この記事は私個人の体験をまとめたもので、医学的な診断や治療の代わりにはならない。扁平足と言われていて、足・すね・膝に痛みがある人は、まず整形外科などの医療機関で相談してほしい。
結論:扁平足でも、全部を安定性モデルにしなくていい
先に結論を書く。私はゆっくり走る日だけ安定性モデルにして、スピードを出す日とレースはニュートラルな靴を履いている。扁平足でも、幅が合って当たって痛いところがなければ、スピード系の靴は普通に使えた。
| 練習 | 私の靴 | タイプ | 扁平足・幅広で見たところ |
|---|---|---|---|
| ゆっくり走る日 | NB 860 v15(2E) | 安定性 | 足の倒れ込みを支える作り。9月から履き始めた |
| レース | NB エリート v5 | カーボン | 幅広でも当たらず、接地でブレにくい |
| インターバル | NB レベル v4 | 軽量 | 約212gと軽い。速い日だけに使う |
| テンポ走 | アディダス ボストン13 | テンポ | 普段と同じサイズで当たりなし。土踏まずのくり抜きは後半にやや不安 |
| 雪・雨・山 | NB ナイトレル v6 GTX | 防水トレイル | 幅広のワイドラスト設計 |
| 平日の昼ラン(9月から休み) | サグアロ | ベアフット | つま先が広い。足裏とふくらはぎの疲れは大きい |
| ロング走(引退) | NB プロペル v4 | クッション | 1,183km以上履いて反発がなくなった |
表のNBはニューバランス、靴は2026年9月時点。7足のうち5足がニューバランスなのは、幅広の足でも履けるブランドとして、ニューバランスとアディダスを候補にしてきたからだ。ただ、アディダスのボストン13も問題なく履けた。ブランドより、モデルごとの幅と試し履きで決めたほうがいい。
7足それぞれの、扁平足目線の評価
① ニューバランス フレッシュフォーム X 860 v15|ゆっくり走る日

2026年9月22日に買い、9月23日から回復期のジョグで履き始めた。幅は2E、サイズはいつもと同じで合った。
まだ履き始めたばかりで、評価できるほどの距離を走っていない。履き込んだら、扁平足目線のレビューを別に書く。
② ニューバランス フューエルセル スーパーコンプ エリート v5|レース
カーボンプレート入りのレース用シューズだ。買う前は、幅広・扁平足の私にそもそも履けるのか不安だった。実際は横幅に余裕があり、当たりは出なかった。スピードを出しても接地でブレる感じがなく、この靴でハーフマラソン1時間24分43秒を走った。
脚への負担は大きいので、レース本番と前日の刺激入れだけに使っている。

③ ニューバランス フューエルセル レベル v4|インターバル
片足約212gと軽く、柔らかめの靴だ。ボストン13との約40gの差は、インターバルでじわじわ効いてくる。速く脚を回す日だけに使っている。
④ アディダス アディゼロ ボストン13|テンポ走
普段と同じ27.0cmで、扁平足・幅広でも当たって痛いところはなかった。つま先に適度な余裕があり、かかとが抜ける感じもない。テンポ走での推進力は群を抜いている。
弱点は、前に書いた土踏まずのくり抜きだ。ロング走の後半は、接地の安定感にやや不安が出る。

⑤ ニューバランス ダイナソフト ナイトレル v6 GTX|雪・雨・山
札幌の冬に、雪でも走り続けるために選んだ防水のトレイルシューズだ。幅広のワイドラスト設計で、足幅が広い人にも向いている。雪道と藻岩山のトレイルで使っている。

⑥ サグアロ(SAGUARO)ベアフットシューズ|平日の昼ラン(9月から休み)
扁平足なので、足裏の筋肉に刺激を入れたくて履き始めた。つま先が広い作りで、幅広の足でも指が窮屈にならない。一方で、5km走ると足裏からふくらはぎにかけてしっかり疲れる。
9月にすねを痛めてからは、昼ランのベアフットを休んでいる。扁平足でベアフットを試すなら、短い距離から始めたほうがいい。

⑦ ニューバランス フューエルセル プロペル v4|ロング走(引退)
ロング走と坂ダッシュを受け持っていた、クッション重視の靴だ。1,183km以上履いたところで、反発を感じなくなって引退させた。ランニングシューズの寿命は500〜800kmとよく言われる。扁平足かどうかに関係なく、中底がつぶれた靴で長い距離を走り続けないほうがいい。

扁平足ランナーが靴で見る3つのポイント
① 幅:まず、当たって痛いところがないか
私の場合、扁平足そのものより幅広のほうが靴選びを難しくしていた。アディダスのボストン13も、ニューバランスのエリート v5も、普段と同じサイズで当たりは出なかった。
ただしエリート v5は、前のモデル(v4)から幅が変わったという声もあるが、私は比べていない。同じシリーズでも、モデルが変わると幅が変わることがある。860 v15はD・2E・4Eの3つの幅があり(ニューバランス公式オンラインストアで確認)、私は2Eをいつもと同じサイズで選んで合った。幅の選択肢があるモデルは、扁平足・幅広の足にはありがたい。
② 安定性:どの練習の靴に入れるかを決める
安定性モデル(スタビリティモデル)は、着地で足が内側に倒れ込むのを支える作りの靴だ。860 v15は、硬さの違う素材を組み合わせた中底と、スタビリティプレーン(Stability Plane)というパーツで安定性を出している。
私は9月にすねを痛めたあと、回復期のジョグをクッションのある靴で走りたくて、9月23日から860 v15をゆっくり走る日の靴にした。スピードを出す日の靴は、軽さや反発を優先したニュートラルのままにしている。
③ 土踏まずの作り:スピード系は「後半」の安定感を見る
ボストン13は、軽くするためにソールの土踏まずの部分が大きくくり抜かれている。テンポ走では推進力が高く、扁平足で痛みが出たこともない。ただ、26kmのロング走で試したときは、後半になるにつれて、接地の安定感にやや不安を感じた。
スピード系の靴は、短い練習では問題がなくても、長い距離では印象が変わることがある。扁平足なら、その靴で何km走るのかまで考えて選びたい。
私の足:両足とも扁平足・幅広(シューズ店の計測)
- 両足とも扁平足。シューズ店で測ってもらって分かった。整形外科の診断ではない
- 足幅が広い。足の実寸は約26.5cmで、ランニングシューズは27.0cmを履いている
- インソールは使っていない(既製品も含めて)
- 2024年4月に走り始め、その冬は棚障害(膝の内側の痛み)でほぼ走れなかった
- 2026年9月には、右のすねを痛め、9月25日に整形外科でシンスプリントと診断された(医師からは、できる限り安静にするよう言われている)
棚障害のとき、整形外科で「偏平足が棚障害のリスクになる」と指摘された。だから私にとって靴選びは、速く走れるかと同じくらい、痛めずに続けられるかの問題になっている。

研究では、安定性の靴はケガを減らすのか
ルクセンブルクで行われた研究(Malisouxほか、2016年、British Journal of Sports Medicine)では、市民ランナー372人に、同じ靴の「モーションコントロール版(足の倒れ込みを抑える作り)」か「通常版」を、本人にも評価する側にもわからない形で割り当て、6か月走ってもらった。
結果は、モーションコントロール版を履いた人たちのほうがケガが起きにくかった。足が内側に倒れ込みやすいタイプの人ほど、差が大きい可能性も示されている。
ただし、これは集団で見た結果だ。安定性の靴を履けば誰でもケガをしない、という意味ではない。860 v15も、履けば痛みが治る靴だとは考えていない。走るかどうかは、靴ではなく体の状態で決めている。
インソールは使っていない
扁平足ならインソール、という話はよく聞く。ただ私は、既製品も含めて一度も使っていない。
使うかどうかは、走っているときの足の動きを店で見てもらってから決めるつもりだ。インソールにはいろいろな種類があり、自分の足に何が合うかは、動きを見ないとわからないと考えている。
よくある質問
扁平足なら、ニューバランス一択か
一択ではない。私はニューバランスの靴が多いが、アディダスのボストン13も問題なく履けた。ブランドより、モデルごとの幅と、試し履きで当たりがないかを見たほうがいい。
扁平足でも、カーボンシューズは履けるか
私は履けた。エリート v5は幅広でも当たらず、接地でブレる感じもなかった。ただ脚への負担は大きいので、使うのはレースと前日の刺激入れだけにしている。
安定性モデルは、速い練習にも使うべきか
私は使っていない。860 v15はゆっくり走る日専用で、インターバルとテンポ走は軽いニュートラルの靴で走っている。
まとめ:扁平足の靴選びは「練習ごと」に考える
- 扁平足でも、全部を安定性モデルにしなくていい
- まず見るのは幅。同じシリーズでもモデルで幅が変わるので、試し履きをする
- 安定性モデルは、ゆっくり走る日の靴に入れた
- スピード系の靴は、長い距離の後半の安定感まで見る
- 研究では安定性の靴でケガが減った例があるが、履けば防げるわけではない
- 痛みがあるなら、靴を替える前に医療機関で相談する
練習ごとの履き分けそのものについては、こちらに詳しく書いた。


