「真冬なんて寒すぎて走れないのでは」なんて思っていないか?
むしろ、冬こそランニングの魅力を感じやすい季節だと思う。
澄んだ空気、静かな街、そして走ったあとの暖かさ。そして、冬にためこみがちなカロリー消費・・・
でも、快適に走るには“寒さに負けないウェア選び”がとても大切。
この記事では、初心者が冬の札幌でも安心して走り出せる最低限のランニングウェアをまとめる。
手袋やネックウォーマーなど、ちょっとした工夫で「冬でも走れる」と分かるはずだ。
ひざ爆おじさん日々のランニングはX(エックス)で発信している。
よかったら覗いてみてほしい。
- 氷点下でも走れる冬ランの最低限ウェアセット
- 「汗冷え」を防ぐ3層レイヤリングの組み方
- 足・頭・手・首——末端の冷え対策アイテム
- 雪道に強いトレランシューズ(ゴアテックス)の選び方
- −10℃の札幌で実際に走る筆者のリアルな冬装備
【2026年9月 追記】札幌の冬を70本走った、実際の気温
この記事を最初に書いたのは2025年11月。その年の冬を実際に走り切ったので、数字を足しておく。
2025年12月から2026年2月まで、札幌と千歳で70本・573.4km。走った日付を、気象庁が公開している札幌の日別気温と全部突き合わせた。


月ごとの実測|1月と2月は、最低気温が−10℃台まで落ちる
| 月 | 走った本数 | その月の最低気温の幅 |
|---|---|---|
| 2025年12月 | 25本 | −6.8〜3.8℃ |
| 2026年1月 | 16本 | −10.9〜−2.8℃ |
| 2026年2月 | 29本 | −11.1〜3.5℃ |
一番寒かったのは2026年2月8日の朝。最低−11.1℃で、10.51km走っている。次いで1月24日が−10.9℃で11.41km、2月7日が−10.0℃で15.35kmだった。
氷点下で走った日は、70本のうち45本。朝ラン40本にかぎると、体感の基準になる最低気温の平均は−4.2℃だった。
タイトルに「−10℃でも走れる」と書いたが、実測では−11.1℃まで走っていた。この記事で挙げる装備は、そこまでは通用したということになる。
朝に走るか、昼に走るかで話が変わる
同じ冬でも、朝ラン40本の基準は平均−4.2℃、昼ラン30本は平均1.3℃だった。5℃以上ちがう。
私は平日の日中は走れないので、朝4〜5時台か昼休みの12時台に走っている。冬装備をそろえるなら、自分がどちらの時間帯に走るかを先に決めたほうがいい。昼しか走らないなら、ここまでの装備は要らない日がかなりある。
この「朝か昼か」で服装が変わる話は、秋の記事のほうで詳しく書いた。


冬ランに必要なもの
これから紹介するアイテムがあれば、氷点下の札幌でも快適に走れる。
走り出しは少し寒いかもしれないが、1kmも走れば体が暖かくなって快適に走れるようになる。
準備さえしていれば、冬ランは怖くない。
- インナー(吸汗速乾)+ミドルレイヤー(保温)+アウター(防風)
- ロングタイツ+ロングパンツ(防風)
- 厚手のランニングソックス
- ニット帽 or 耳あて付きキャップ
- 手袋(スマホ対応だと便利)
- +α:ネックウォーマー、ゴアテックスシューズ(雪道なら)
トップス:3層構造で「汗冷え」「風」「寒さ」を防ぐ


冬のランニングで最も大切なのが、体温調節。走り始めは寒くても、10分もすれば汗をかき始める。
そこでおすすめなのが「レイヤリング(重ね着)」だ。
- インナー(ベースレイヤー):肌に直接触れる1枚目は、吸汗速乾性のある素材を選ぼう。ユニクロのエアリズムやスポーツブランドのドライ系インナーが◎。
- ミドルレイヤー:保温性のあるフリースや起毛素材。厚すぎると汗がこもるので、薄手で軽いものがベター。
- アウター(シェル):防風・撥水性のあるウィンドブレーカーやランニングジャケット。雪や風から体を守ってくれる。
ポイントは「着すぎないこと」。寒さが不安でも、走り出すとすぐに体が温まるので、最初は少し肌寒いくらいがちょうどいい。
アウターの防風性は、本当に大事だと思っている。氷点下でも、風さえしのげれば走っているうちに暖かくなる。
【追記】3層と書いたが、実際に着ていたのは2枚だった
正直に書く。ここまで3層レイヤリングを勧めておいて、私自身の冬の装備は2枚だ。
| この記事で勧めた形 | 実際に着ていたもの | |
|---|---|---|
| 1枚目 | インナー(吸汗速乾) | 裏起毛インナー1枚 |
| 2枚目 | ミドルレイヤー(保温) | — |
| 3枚目 | アウター(防風) | ワークマンの耐久撥水ストレッチウィンドフーディ |
ミドルレイヤーが無い。正確には、1枚目をただの吸汗速乾ではなく裏起毛にして、ベースとミドルを1枚に兼ねさせている。
これで最低−11.1℃の朝も走れた。層の枚数が3つ必要だったわけではなかった、というのが実際のところだ。
枚数ではなく、役割で考える
では3層レイヤリングが間違いかというと、そうではない。大事なのは枚数ではなく役割の分担だ。
外側の役割は、最初から最後まで「風を止めること」。ここは気温が変わっても変わらない。気温に応じて入れ替えるのは、内側の断熱のほうだ。
それがはっきり出たのが、秋と冬でアウターを一度も変えていないことだった。
| 内側 | 外側 | |
|---|---|---|
| 秋(−2.1℃まで) | 長袖Tシャツ | ウィンドフーディ |
| 真冬(−11.1℃まで) | 裏起毛インナー | 同じウィンドフーディ |
気温が13℃下がっても、変えたのは中に着る1枚だけ。外側は1,590円のウィンドフーディのままだ。防風・耐久撥水・UVカットがついていて、保温の機能はひとつも入っていない。それでいい、ということになる。
それができたのは、サイズを1つ上げていたから
ここには前提がある。このジャケットは、あえて大きめを買っている。
身長181cm・体重66kgで選んだのは3L(3XL)だ。メーカーの表では3Lの対応胸囲は112〜120cmなので、体格だけで選ぶサイズではない。実際、着てみると少し大きい。
でも、そのおかげで下に何を着ても入る。秋は長袖Tシャツ1枚、真冬は裏起毛インナー。厚みの違うものを同じ1枚の中に収められるのは、最初から余裕を持って選んだからだ。
ジャストサイズで買っていたら、冬に着られなくなっていた。防風シェルは、下に着るものの厚みを足して選ぶ。
防風の1枚を買うときは、1サイズ上げる。腕の振りも楽になるので、走るぶんにはむしろ都合がいい。ぴったり着るための服ではない、と考えたほうが失敗しない。
だから、お金をかける順番はこうなる
これから冬ランの装備をそろえる人に、実際に走った側から言えることがひとつある。
外側(防風シェル)に高いものを買う必要はない。風さえ止まればいいので、そこは安いもので足りる。そのぶんを、気温に合わせて入れ替える内側と、末端(手・頭・首)に回したほうがいい。
末端が冷えると走る気力から削られる。ここから先で紹介するのは、その末端の話だ。
ボトムス


下半身も冷えやすい冬。とはいえ、動きやすさを損なわないことも大切だ。
- ロングタイツ:裏起毛タイプや防風素材のものがおすすめ。脚全体をしっかり保温してくれる。
- ショートパンツ重ね履き:タイツ1枚だと抵抗がある方に。ポケット付きならスマホや鍵も収納できて便利。
- 防寒パンツ:風が強い日や雪道ランに。タイツの上から履くことで保温力アップ。
初心者は「寒がり度」で選ぶのが正解だ。まずはロングタイツ+ショートパンツの組み合わせから試して→寒ければ防風パンツを履いてみよう。
札幌は冬になれば当然のように氷点下で、雪も降る。だから防寒パンツも履いている。−10℃で走ってもなかなか暖かい。
その他アイテム
冬は体の先端がとにかく冷える。ここからは、それを防ぐアイテムを紹介する。


ランニングソックス:足元の冷え防止
冬の足元は、冷えと汗のバランスが難しいところ。靴下選びも意外と重要だ。
- 厚手のランニングソックス:保温性とクッション性を兼ね備えたものが◎。
- 素材はウール混 or 吸汗速乾タイプ:汗冷えを防ぎつつ、暖かさをキープ。
- 丈はくるぶしより上:足首まで覆うことで冷気をシャットアウト。
雪道を走る場合は、滑り止め付きのソックスも安心だ。
私が練習で履いているのは2足999円のティゴラだ。冬の厚手ではないが、100km走った感想をまとめている。


帽子・耳当:頭部の保温と風対策
体温の約30%は頭から逃げると言われている。冬のランニングでは、帽子があるかないかで快適さが大きく変わる。
- ニット帽:保温性重視。通気性のあるものなら蒸れにくく快適。
- 耳あて付きキャップ:風が強い日や雪の日におすすめ。視界も確保しやすい。
- フード付きアウターとの組み合わせ:風よけとしても有効。
お気に入りのデザインを選べば、それだけで外に出る気になる。
手袋:指先の冷え対策+スマホ操作も快適に
手が冷えると、走る気力も奪われがちだ。手袋は必須アイテムだ。
- ランニング用グローブ:薄手でも保温性が高く、通気性も◎。
- スマホ対応タイプ:途中で外さずに操作できて便利。
- 撥水性があると安心:雪や雨の日にも対応できる。
1000円前後でも十分な性能のものが手に入るので、まずは1つ持っておくと安心だ。
ネックウォーマー・フェイスカバー:呼吸と首元の冷え対策
冷たい空気を直接吸い込むと、喉や気管支に負担がかかることも。ネックウォーマーは首元の保温だけでなく、呼吸のサポートにもなる。
- フェイスカバー兼用タイプ:鼻や口元まで覆えるタイプは、風が強い日にも便利。
- フリース素材やウール素材:保温性が高く、肌触りも◎。
番外編:トレランシューズ(ゴアテックス)
冬の札幌でランニングを続けるなら、足元の対策は欠かせない。
雪道や凍った路面では、通常のランニングシューズでは滑りやすく、足元が不安定になりがち。そんなときに頼れるのが「トレイルランニングシューズ(トレランシューズ)」だ。
グリップ力があり、防水・撥水や耐久性も備えている。雪道ランには必須のアイテムだ。


初心者が雪道用のトレランシューズを選ぶときは、以下の点をチェックしよう
- アウトソールのパターン:深めのラグ(凸凹)があると滑りにくい
- 防水性:GORE-TEXなどの防水素材が使われていると安心
- フィット感:厚手の靴下を履くことを想定して、少し余裕のあるサイズを選ぶ
- 軽さと柔軟性:重すぎると疲れやすく、硬すぎると足の動きが制限される
試着できるなら、実際に雪道を歩くイメージで履いてみるのがおすすめだ。
私が雪道で履いているのは、ニューバランスのナイトレル v6 GTX。実際に札幌の冬を走った記録はこちら。


まとめ
ここまで、寒い冬でも快適に走るためのアイテムを紹介してきた。
真冬のランニングは寒くて気後れしてしまう。
でも、そんな冬だからこそ、誰もいない道を独り占めで走れる。澄んだ空気で頭も冴える。たくさん食べてしまっても、走れば全部チャラになる。
ここで挙げたもので、冬のランニングが少しでも快適になればいい。
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