2026年9月6日、石狩サーモンマラソンの10kmを走った。そのスタート30分前に飲んだのが、ウィンゾーン(WINZONE)エナジージェルだ。
正直に書くと、これは予定していたものではなかった。いつも使っているメダリストのアミノリキッドを切らしていて、手元にあったのがこれだった。
結果的にはそれで良かった。ただこの製品には、飲む前に知っておいたほうがいいことが1つある。4つある風味のうち、カフェインが入っているのは1つだけだ。つまり「味の好み」で選ぶと、中身まで変わる。
- 4風味の成分のちがい(カフェインが入るのはオレンジだけ)
- レース30分前に実際に飲んだ記録
- 味・飲み口・粘度・携帯性の正直な評価
- 1gあたりのエネルギーを他5製品と比較
- いつ飲むか、そして弱点(食塩相当量0g)
ウィンゾーン エナジージェルとは|製薬会社がつくった補給食

ウィンゾーンは日本新薬のスポーツサプリメントのブランドだ。創立100年を超える製薬会社が手がけている、という出自がそのまま特徴になっている。
| 項目 | 内容(1袋40gあたり) |
|---|---|
| 内容量 | 40g/1袋 |
| エネルギー | 115kcal |
| 炭水化物 | 28.8g(パイナップル風味)/29g(その他3風味) |
| たんぱく質・脂質 | 0g |
| 食塩相当量 | 0g |
| マグネシウム | 50mg |
| ヒドロキシクエン酸 | 100mg |
| カフェイン | オレンジ風味のみ50mg(他3風味は0) |
| 風味 | パイナップル/マスカット/シークワーサー/オレンジ |
| 価格(公式) | 4袋 1,140円(1袋あたり285円)/24袋 5,535円(1袋あたり約231円) |
| 販売者 | 日本新薬株式会社 |

目を引くのが「インフォームド・チョイス」というアンチドーピング認証を取っていることだ。市民ランナーにドーピング検査はないので直接は関係ない。ただロットごとに検査を通している製品だという安心感はある。
成分でいうと、ヒドロキシクエン酸100mgが他社の補給食にはあまり入っていない。メーカーはこれを「エネルギー効率をサポートする」成分と説明している。ここは私が実感で語れる部分ではないので、メーカーの説明としてそのまま置いておく。n=1の体感で成分の効果を語っても、それは根拠にならない。
4風味あるのに、カフェイン入りは1つだけ
この製品でいちばん実用的な話がこれだ。

エネルギーもマグネシウムもヒドロキシクエン酸も、4風味すべて同じだ。違うのはオレンジ風味だけにカフェイン50mgが入っていること。この1点だけ。

他の補給食と比べると、50mgはどのあたりか
| 製品 | カフェイン量 |
|---|---|
| inゼリー エネルギーDEEP | 60mg |
| ウィンゾーン エナジージェル(オレンジ風味) | 50mg |
| マグオン エナジージェル(レモン) | 25mg |
| ウィンゾーン(他3風味)/リポビタンキッズゼリー | なし |
50mgは、補給食としては多いほうだ。コーヒー1杯がおよそ60〜90mgと言われるので、その半分強にあたる。
だから「味の好み」ではなく「使う場面」で選ぶことになる
本番はオレンジ、練習は他の3つ。同じ製品なのに、風味を選んだ時点で使いどころが決まってしまう。
これは面倒でもあり、便利でもある。カフェインを避けたい人(夜の練習、カフェインに弱い人)は、オレンジ以外を選べばいい。1つの製品でどちらも選べるのは、他社にはあまりない作りだ。
逆に言えば、何も考えずに味で選ぶと、意図せずカフェインを摂ることになる。夜に走る人は、ここだけは確認したほうがいい。
レース30分前に飲んだ|2026年9月6日 石狩サーモンマラソン10km

この日のスタートは10時。9時30分ごろ、アップを始める前に1袋飲んだ。選んだのはオレンジ風味だ。レース本番なので、カフェインが入っているほうにした。
結果は36分48秒で、自己ベストを3分3秒更新した。
ただし、これをこの製品の効果として書くつもりはない。この日は19週間積み上げてきた練習の終盤にあたる。n=1では、ジェル1袋と3分の短縮を結びつける根拠がない。
言えるのは、飲んで胃に来なかったこと、走りの邪魔をしなかったことだけだ。レース前の補給食に求めるのは本来それで、それ以上を期待するものではないと思っている。
このレースの全ラップと、走る前に立てた計画がどう外れたかは別記事にまとめている。

味|オレンジが一番好みだった
4風味のうち、私はオレンジが一番好きだ。甘すぎず、スッキリしている。

甘みは比較的しっかりある。ただ、水で流し込まないと飲めないほどではない。エナジージェルにありがちな「甘さが喉に残る」感じは薄く、走っている最中でも受け付ける味だった。

他社の補給食と比べても、味は好みのほうだ。補給食は「まずくないこと」がそのまま続けやすさになるので、ここは軽く見ないほうがいい。
開けやすく、こぼれにくい|液状なのに粘りがある

開けやすい。注ぎ口の切れ込みがしっかりしていて、走りながらでも引っかからずに開けられた。
中身は液状だが、写真のとおりとろみがある。手の甲に出しても形を保っていて、すぐには流れ落ちない。だから口に運ぶまでにこぼれる感じがしない。
補給食は「開ける」「押し出す」「飲む」の3工程があり、疲れた手だとこのどれかで失敗する。同じジェルタイプでも、押し出すのに力がいる製品はある。その比較は別記事に書いた。

携帯性|40gは、ポケットに入れても存在を忘れる

40gで薄い。ランニングパンツのポケットに入れても、走っていて揺れたり当たったりしない。
ゼリー飲料タイプ(150〜250g)と比べると、この差は決定的だ。持って走る前提の補給食としては、このサイズが正解だと思う。
同じ重さで、どれだけエネルギーを運べるか

1gあたり2.88kcal。ジェルタイプの中では上位で、エネルギー密度が高いことで知られる井村屋のスポーツようかん(2.90kcal/g)とほぼ同じだった。
「軽くて、ちゃんとエネルギーがある」——携帯性の話とつながっている。薄いのに115kcal入っているのは、この密度のおかげだ。
いつ飲むか|タイミングを選ばないのが強み
メーカーは公式サイトのFAQで、「本品は食品ですので、いつ飲んでいただいても結構です」としたうえで、練習中やレース中の補給食としてすすめている。
実際に使ってみて、タイミングを選ばないのはこの製品の強みだと感じた。
| 場面 | 使い方 |
|---|---|
| レース前 | スタート30分前に1袋(本番ならオレンジ=カフェイン入り) |
| ロング走の途中 | だいたい1時間おきに1袋。薄いので2〜3袋持っても負担がない |
| 練習前 | 軽く入れておきたいとき。カフェインを避けたいなら他の3風味 |
「これは前半用」「これは後半用」と決めなくていい。補給食の中には役割がはっきり分かれるものもあるが、これは1種類持っておけばどの場面でも使える。
弱点は2つある
① 食塩相当量が0g|塩分は別で摂る
ナトリウムが入っていない。エネルギーとマグネシウムは補えるが、汗で失う塩分はこれでは補えない。
夏や長時間のレースでは、塩分を別に用意する必要がある。ここは割り切って役割分担させるところだ。

② 公式サイトはやや割高
公式の4袋セットは1,140円で、1袋あたり285円。24袋のまとめ買いなら1袋あたり約231円まで下がるが、いきなり24袋は買いにくい。
実際に買ってみた感覚では、Amazonや楽天のほうが少し安いことが多かった。まず試すなら、そちらを見てから決めていい。
ただ、値段と中身のバランスは悪くない。115kcalに加えてマグネシウム50mgとヒドロキシクエン酸100mg、風味によってはカフェイン50mgまで入って、この価格帯に収まっている。
5段階評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 味・飲みやすさ | ★★★★★ | オレンジが特に好み。甘みはあるが水なしでいける |
| エネルギー | ★★★★☆ | 40gで115kcal=2.88kcal/g。ジェルでは上位 |
| 携帯性 | ★★★★★ | 薄くて40g。ポケットに入れても気にならない |
| 開けやすさ | ★★★★★ | 切れ込みがしっかりしていて、走りながらでも開く |
| 汎用性 | ★★★★★ | レース前・走行中・練習前、どの場面でも使える |
| 塩分補給 | ★☆☆☆☆ | 食塩相当量0g。別で摂る前提 |
| 価格 | ★★★☆☆ | 1袋285円(公式4袋)。中身を考えれば妥当だが安くはない |
| 総合 | ★★★★☆ | 味とタイミングの自由度が強み。塩分だけ別で用意する |
こんな人に向いている
- レース前と走行中で補給食を使い分けたくない人(1種類で足りる)
- カフェインの有無を自分で選びたい人(風味で切り替えられる)
- 甘すぎるジェルが苦手な人
- 薄くて軽い補給食を複数持ちたい人
- 製造の品質やアンチドーピング認証を気にする人
こんな人には向かないかも
- ❌ これ1本で塩分まで補いたい人(食塩相当量0g)
- ❌ とにかく安さ優先の人(練習用なら100円台のゼリーがある)
- ❌ 夜に走る人が、味だけ見てオレンジを選ぶのは避けたほうがいい
よくある質問
Q. カフェインが入っているのはどの風味?
オレンジ風味だけ、1袋あたり50mg。パイナップル・マスカット・シークワーサーの3風味には入っていない。エネルギー115kcal、マグネシウム50mg、ヒドロキシクエン酸100mgは4風味すべて共通だ。
Q. いつ飲むのがいい?
メーカーは「いつでも良い」としたうえで、練習中・レース中をすすめている。私はレースならスタート30分前、ロング走なら1時間おきに1袋を目安にしている。
Q. 水と一緒に飲んだほうがいい?
なくても飲める。甘みはしっかりあるが、流し込まないと無理というほどではない。ただ吸収を考えると、水と一緒のほうが理にかなっている。
Q. どこで買うのが安い?
公式は4袋1,140円(1袋285円)で、24袋のまとめ買いなら約231円まで下がる。実際に買った感覚では、Amazonや楽天のほうが少し安いことが多かった。まとめ買いの前に比べてみてほしい。
Q. 他のエナジージェルと何が違う?
ヒドロキシクエン酸100mgが入っていることと、風味でカフェインの有無を選べることの2点だ。エネルギー量や携帯性は、他社と大きくは変わらない。
まとめ|1種類持っておけば、どの場面でも使える
ウィンゾーン エナジージェルは、40gで115kcal、味は4種類、そのうちオレンジだけカフェイン入りという補給食だ。
使ってみていちばん良かったのは、タイミングを選ばないこと。レース前でも、走っている途中でも、同じものを同じように使える。補給食を何種類も持ち分けなくていいのは、単純に楽だ。
唯一の注意点は、食塩相当量が0gであること。塩分は別で用意する。それさえ守れば、扱いやすい1本だと思う。
そして夜に走る人は、味だけ見てオレンジを選ばないこと。これだけは覚えておいてほしい。
あわせて読みたい
レース本番で、いつ何を摂るかを組み立てた記事はこちら。

当ブログで実際に飲んだ補給食を、タイプ別に比較している。

同じくカフェイン入りのジェル。こちらは25mgで、レモン風味だ。



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